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昨日の朝日新聞に非常に興味深い記事が掲載されていましたので、 皆さんに紹介させていただきます。 ブリヂストンの創業者で「まじめ」と評判だった石橋正二郎氏。 久留米では洋画そのものが珍しかった時代に、 自宅玄関には、裸婦画が飾られ、久留米の街でうわさになったといいます。 その絵とは、石橋美術館で観ることができる、岡田三郎助の代表作「水浴の前」です。 石橋美術館には地方の美術館では珍しく、 国宝1点、重要文化財6点が所蔵されています。 なかでも、青木繁の「海の幸」と「わだつみのいろこの宮」は非常に有名です。 全国の美術館からは羨望のまなざしといっても言い過ぎではありません。 こうした美術品の収集は、 石橋正二郎氏の個人的な収集がスタートだったようです。 石橋氏が高等小学校時代に坂本繁二郎から絵の指導を受けるのですが、 後日、地下足袋で財を成した石橋氏に 坂本は散逸が心配された青木繁の作品を集めてほしいと頼みます。 これが石橋氏の洋画収集の原点といわれています。 しかも、青木、坂本を指導した森三美が筑後にあり、 その後は坂本が地元の画家を指導し、多くの洋画家が誕生しました。 これは「筑後洋画壇」とよばれ、石橋美術館のコレクションのベースとなっています。 何もない戦後から衣食住が足りるようになった時代、 1956年に石橋氏は「世の人々の楽しみと幸福のために」との思いから 3万㎡にも及ぶ石橋文化センターと石橋美術館を ブリヂストン創業25周年を期に久留米市に寄贈します。 これは、企業メセナなどの言葉はおろか、概念さえもなかった時代です。 今でこそ、企業収益の一部を文化活動に充てるということが一般的ですが、 当時はそのようなことを考える経営者はほとんどいなかった時代です。 ここにも石橋氏の先見の明をみる思いがします。 「本当の豊かな生活は文化に触れることだ」という石橋氏の思いは 間もなく開幕する企画展「PASSION」で触れることができるかもしれません。 |